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2026.09.18

家で買える測定器は、ラプソードの代わりになるのか

※ 広告リンクを含みます

ひとことで言うと

回転数と回転軸は、家でも取れます。変化量は、取れているように見えて、中身が違います。

3万〜5万円で買える測定器と、施設に置いてあるラプソードは、そもそも測り方が違います。 同じ「回転数」という言葉が出てきても、出てくる経路が違う。ここを知らずに数字を比べると、必ず食い違って混乱します。

測り方は3種類しかない

野球のボールを測る機械は、原理で分けると3つです。

種類どこから見ているか
ボールの中のセンサーテクニカルピッチ広告リンクミズノ MA-Q広告リンクボール自身が、自分の回転を感じている
レーダーユピテル BSG-2広告リンク などのスピードガン外から電波を当てて、速さを測る
カメララプソード外から飛んでいる姿を撮る

「どこから見ているか」が違うと、測れるものも変わります。 ここが全部です。

ボールの中のセンサーは、何を測っているのか

テクニカルピッチは、軟式公認球と同じ仕様のボールの中心部に、9軸センサー(3軸の加速度・3軸の角速度・3軸の地磁気)を入れたものです。ミズノの MA-Q も同じ考え方で、サイズ・質量・バランス・革・縫い目の高さを試合球と同じにしたと書かれています。

ボール自身が「自分がどれくらい回っているか」を直接感じているので、回転数と回転軸については、外から推測するより素直です。

ここは、ラプソードの代わりになります。

ところが「変化量」だけは、話が別です

テクニカルピッチの公式サイトには、測れるものとして 「球速、回転数、回転軸、球種、変化量、腕の振りの強さ」 と書かれています。変化量も入っています。

でも、少し考えてみてください。

ボールの中のセンサーは、自分が回っていることは分かりますが、自分がどこをどう飛んだかは分かりません。 外から軌道を見ていないからです。

つまり、そこに出てくる「変化量」は、回転から計算して出した予測値だということになります。実際に曲がった量を測ったものではありません。

これが、なぜ大事なのか。

回転から計算した変化量には、入らないものがある

ボールが曲がる理由は、回転だけではありません。縫い目の位置でも曲がります(シームシフテッドウェイク)。

そして厄介なことに、縫い目で曲がるぶんは、回転を見ているだけでは分かりません。

ボールの中のセンサーは、ラプソード側(実際の回転軸)しか出せません。 だから、そこから計算した変化量には、縫い目で曲がるぶんが入っていない可能性が高い。

言い方を変えると、「思ったより曲がらない/思ったより曲がる」という現象そのものを、家庭用センサーでは見つけられないということです。

じゃあ現場でどうするか

役割を分けるのが正解だと思います。

何に使うかどこで
家の測定器回転数・回転軸・球速を、毎週の変化として見る
施設のラプソード実際にどう曲がったかを確かめる数ヶ月に1回

家の測定器の強みは、精度ではなく回数です。 3万〜5万円を1回払えば、あとは何百球でも測れます。施設で1時間3,300円払って測るのとは、そもそも役割が違います。

「今週は回転数が落ちている」「握りを変えたら回転軸が動いた」を、毎日の練習の中で追える。 これは施設ではできません。

逆に 「その回転で、実際にどれだけ曲がったのか」は、外から見る機械でないと分かりません。 東京の室内練習場20施設のうち、ラプソードがあるのは5施設です。年に数回そこへ行く、という使い方が現実的だと思います。

買う前に、まずこれでいいかもしれません

回転を数字で測る前に、目で見る道具があります。

フィールドフォースの回転チェックボールは、1個990円です(J号広告リンクM号広告リンク、2026年9月時点)。ボールに線が引いてあって、投げたときにどう回っているかが見えるだけのものです。

回転軸が分からない段階で3万円の機械を買っても、出てきた数字を読めません。(テクニカルピッチが28,050円、MA-Qの本体+充電器セットが49,280円。いずれも2026年9月時点) 順番としては、まず目で見て「自分の球はこう回っている」を掴んでから、数字に進むほうが失敗しません。

まだ分かっていないこと

メーカーが変化量をどう計算しているかは、公開されていません。 ここで書いたのは「ボールの中のセンサーは軌道を見ていない」という物理の話からの推測であって、実際の計算方法を確かめたわけではありません。断定はできません。

家庭用センサーの精度を、独立した第三者が検証した公開データも見つけられませんでした。 ラプソードやトラックマンとどれくらい一致するのかは、分かっていません。

そして正直に書いておくと、筆者はこれらの測定器を自分で使ったことがありません。 ここに書いたのは、公開されている仕様から言えることだけです。使ってみて分かることは、また別にあるはずです。

出典

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